マイルス・デイビスのカインド・オブ・ブルーといえばジャズ史を語る上で外すことのできない名盤です。
当店はオリジナル盤を中心に販売しているため、お客様にちょこちょこ「どれがオリジナルですか?」と聞かれます。
というわけで今回、モノラル盤でその事に関して説明してみたいと思います。
まずはカバーから
と書いても残念ながらカバーでオリジナルかどうかの区別はつきません。カバー裏面の工場番号、そう「1」とか「2」とか裏面の右下部にプリントしてある文字以外はどれも同じです。
そしてB面の曲順表記が間違っていますが訂正されず、写真の様にずっと間違ったままです。
ですのでレーベル。
オリジナルは6Eye(シックス・アイ)と呼ばれるレーベルで内側に溝があるタイプになります。
溝なしもありますが通常は溝有り(「ディープ・グルーブ」と呼ばれます)タイプのレーベルを貼られているものがオリジナルと言われます。
溝有りでも下の写真の様にレーベルの上部に「CBS」のマークがある物はセカンド・プレス(初期プレス)になります。
当然のことながら「オリジナル」は販売店の考えによって若干違いますのでこのような溝無しやCBS有りまでをオリジナルというお店もあると思います。
写真はCBS有りの溝無しです。
このタイトルで問題になるのはB面の曲順です。
B1. All Blues
B2. Flamenco Sketches
が正しい曲順ですが、コロンビアは間違って
B1. Flamenco Sketches
B2. All Blues
と製作してしまいました。
それがこちらです。写真のレコードのB面のマトリックスは「J」でした。
そして訂正後がこちら。写真のレコードのB面のマトリックスはこちらも「J」でした。
というわけで俗に完オリといわれるものは
カバーの裏面の曲順とレーベルの曲順が同じタイプになります。
通常オリジナルといわれるタイプはこの完オリといわれるタイプのものと訂正後のレーベルで6Eye、溝有りタイプまでをいう方が多いです。
当店もその様にしております。
一応写真を撮りましたので白ラベのプロモ、2Eyeのレーベルもあげておきます。
ご存じない方のご参考になれば幸いです。
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